2020年に入ってソーシャルレンディングなるものを本格的に初めて、総投資額は400万円近くになり、ようやく月2万円弱の分配金が入るようになってきました。
クラウドバンクとSBISLに9割集中していますが、よっぽどのことがない限りこの2強は崩れないだろうと思っています。
ところで「分配金」が毎月入ってくるのですが、税金は?確定申告は?ということが気になったので、例のごとくざっくり調べてみましたが、複雑過ぎいいい!!
ソーシャルレンディングの分配金は何所得?
まず、「ソーシャルレンディングの分配金」は何の所得になるか。
国税庁のHP(No.1300 所得の区分のあらまし)によると所得はざっくり分けると下記に分類されます。
- ①利子所得
- ②配当所得
- ③不動産所得
- ④事業所得
- ⑤給与所得
- ⑥退職所得
- ⑦山林所得
- ⑧譲渡所得
- ⑨一時所得
- ⑩雑所得
ソーシャルレンディングの分配金は⑩の「雑所得」に該当します。
他には、仮想通貨 、アフィリエイト、転売 、【先物取引、FX】などが該当します。
課税制度は何に該当する?
次に、課税される制度は何になるかです。
給与とガッチャンコして税計算します~、株の売買益は固定で20%の税金なんて聞いたことあるかもしれませんが、課税制度は下記の3つに分類されます。
①総合課税制度・・・
各種の所得金額を合計して所得税額を計算するもの(例:給与、懸賞金、海外の利子など)
②源泉分離課税制度・・・
他の所得と全く分離して、所得を支払う者が払ってくれる(例:預貯金の利息など)
③申告分離課税制度…
他の所得と全く分離して、所得者が確定申告により納めるもの(例:株式FX先物売買益、配当金など)
ソーシャルレンディングの分配金による雑所得は①の総合課税となり、給与等と合算して税額が計算されます。
つまり、ソーシャルレンディングの分配金は「総合課税制度の雑所得」になることがわかりました。
※同じ雑所得でもFXや先物取引は申告分離課税の雑所得となります。
確定申告をする必要があるか?
では確定申告する必要あるかどうかですが、国税庁のHP(No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人)によると
年収が2000万円以下の年末調整をした給与所得者(サラリーマン)で雑所得が20万円以下の人は確定申告不要です。
給与所得がない方は基礎控除内の学生やパートは、38万円以内であれば申告不要
その為、年間を通して分配金の他に雑所得(先物取引やFXを除く)が20万円以内であれば、確定申告は不要です。
あくまで「雑所得」ですので、デポジット口座への振り込み手数料や確定した貸倒金、転売の経費などを差っ引いての利益20万円になります。
ちなみに、確定申告する=課税 確定申告しない=非課税 というわけではありません。
本当は税金納めないといけないけど、フリマで売った額の申告も含めてたら膨大な申告数になってしまうので、みみっちい儲けは目を瞑るで~感覚だと思ってます。笑
ただ、他の理由で確定申告する場合は分配金がいくらだろうと必須となるので注意です!
確定申告は必要ないけど住民税の申告は必須
管理人も以前誤解していたのですが、国への確定申告は不要ですが、地方自治体への住民税の申告は必要になります。
会社員をしていて20万円以下の雑所得だから確定申告しないくて良いや~で終わっている人で住民税払ってない人ってかなりいるんじゃないでしょうか?
ただ、額が額ですの追納請求が来るかと言われればグレーゾーンなのかと思いますが(笑)
ちなみに転売と似たネットオークションで出品したものが「生活用動産」=いわゆる生活に必要なもの(服や家電)が売れた場合は住民税もかからず完全非課税となります。
そもそも分配金は20%税金が引かれている
ソーシャルレンディングの分配金で振り込まれた金額が思ったよりも少ないと思ったことがあるかと思います。
なぜならば、事業者による分配金支払い時に所得税20%+復興特別所得税0.42%=合計20.42%が源泉徴収されて振り込まれているからです。
所得税20%ということはつまり、逆に払いすぎてしまっている可能性もありますので確定申告をすることによって還付を受けることができます。
課税される所得金額 | 税率 |
---|---|
195万円以下 (年収目安245万) | 5% |
195万円を超え 330万円以下(年収目安420万) | 10% |
330万円を超え 695万円以下(年収目安950万) | 20% |
695万円を超え 900万円以下(年収目安1250万) | 23% |
900万円を超え 1,800万円以下 | 33% |
1,800万円を超え4,000万円以下 | 40% |
4,000万円超 | 45% |
これをみて源泉徴収の所得税20%という設定はうまいな~と思いました。
年収が950万円以上は全国民の5%ほどしかいないので、とりあえず20%を徴収しておけば国としてはほぼ損はないということです。20%以上徴収して還付の申告が増えすぎると手間になりますからね。
しかも唯一確定申告した方が良い人は年収420万円以下、中でも245万円以下の人くらいです。
年収245万円以下であれば、15%が還付され、住民税10%を払い5%分取り戻したことになります。
また、420万円以下の人は所得税10%の所20%源泉徴収されているので、10%が還付されます。しかし住民税10%があるので、結局手取り額としては変わりません。
その為、払う金額は変わらないから、確定申告しないで住民税の申告忘れちゃうこの年収のグレーゾーンな人達って相当数いるのではないでしょうか?笑
ソーシャルレンディングの分配金まとめ
①分配金は総合課税の雑所得
※FXや先物は分離課税なので損益をまとめることは不可、それ以外は可
②基本的に雑所得が20万円以下であれば、確定申告は不要
※他の理由で申告するなら必要
③確定申告は不要だけど住民税の申告は必要
※確定申告するなら不要
ざっくりまとめるとこんな感じです!
なんでこうも税金って複雑なのでしょう。
細かなところはケース毎に税務署に相談した方が良いかもです。
ちなみに貸し倒れ(元本毀損)した場合は、損益通算できるので源泉徴収された分配金を取り戻すことができるとのこと!
ただ、他の所得との通算や翌年へ持ち越すことが出来ないので、貸し倒れのリスク管理は徹底しておかなければなりません。
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